今年最高の出オチだった!!! そういえば数学の天才の役やってたからそんな違和感ないはずなのに、わたしはどうしても『チーム★アメリカ/ワールドポリス』のせいで「バカ」ってイメージ付いちゃったんですよね…
『インターステラー』の感想は…まず出たのは「困る」という感想でした。思えばノーラン監督の映画はだいたいいつも「困る」。トータルですごいいいの分かるし、実際いい!と思う部分もたくさんあるし、ヒットするのも分かるし、また洋画不況の昨今の日本で「この監督の新作は観る」って理由で客集められるのってすごい貴重!わたしはわりかし何でもおもしろがるのに、なんでちょっと「うーん…」ってなるかっていうと……ごめんなさい『ダークナイト』信者が怖いんだよ!! 勇気を出して言うわ…わたし『ダークナイト・ライジング』の方が好きなんです!! わたしのこと、頭悪いって思うなら思えーー!さあ殺せ!! あ、でも『インセプション』は超好きですよ?(…って、いつもこの告白の後にフォローのようにこれ言う。本当だし!)あとは、うたまるさんも「無邪気」って言葉使ってたけど、なんかノーラン監督は「天然」って感じするんですよ。すごいいい子ってのは分かるんだけど自分が愛されることを微塵も疑ってないというか、この子めっちゃ愛されて育ったんだな~~って気がして眩しいというか。全然嫌いじゃないけど二人だけで遊びに行くと間が持たんわ…って感じ?
もう偏差値低いって思われてもいい!わたしは娯楽作として楽しみました!実は結構未来なのに明らかに退行してる世界の描写とか好きな感じだし。理解不能なセリフまくしたてるのも「ああこれ全部理解しなくてもいいんだな」って思えるからそれがエアパッキンみたいに随所に挟み込まれて、いい行間の開き方になってるのもよかった。
あとわたしはSF魂があんましないのでかっこいい事は言えないんですが、わたしの思う「SFを描く意義」っていうのは「上を向かせること」かなあ?って。普段の生活のなかでもふとした時に宇宙を意識できたほうがなんか豊かじゃないですか。マンガの「宇宙兄弟」で、弟が月面着陸したときに「空を見上げる人が多くなった」って描写があって、そこがすごい好きなんです。宇宙開発ってそりゃ莫大なお金はかかるし人命が危険にさらされる場合もあるし、もっと大事なことがあるって言われたらそりゃあるけど、宇宙のことなんかどうでもいいやって時代はたぶんすごい暗いはず。『インターステラー』で「テーブルに溜まった砂埃のことばかり気にして下を向いてる…」みたいなセリフがあったと思うんですが、そういう描写を経て主人公が宇宙に旅立って、残された人たちもそれぞれに複雑な気持ちはあってもとりあえずは上を向いてる…って構図にはグッときました。
星に関するフレーズとか歌詞ってなんか目がうるっときます。「見上げてごらん 夜空の星を」とか「天の光はすべて星」とか。「天の~」は有名なSF小説のほうは読んだことないんだけど、アニメの「天元突破グレンラガン」の最終話のタイトルがこれなんです。そういえば『インターステラー』はいろんなアニメに似てるって感じる人も多いと思うけど、わたしは「グレンラガン」の最後の方思い出しました。多元宇宙に捕われて、それぞれがそれぞれの思う大事な人のところに意識を飛ばされて…ってシーンがありまして。最後はまあ気合いで勝つんですけど。わたしにとっての『インターステラー』も「気合いで勝った」って映画でいいかなって思ってます。なんだかんだで好きは好きです!