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インターステラー

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インターステラー

今年最高の出オチだった!!! そういえば数学の天才の役やってたからそんな違和感ないはずなのに、わたしはどうしても『チーム★アメリカ/ワールドポリス』のせいで「バカ」ってイメージ付いちゃったんですよね…

『インターステラー』の感想は…まず出たのは「困る」という感想でした。思えばノーラン監督の映画はだいたいいつも「困る」。トータルですごいいいの分かるし、実際いい!と思う部分もたくさんあるし、ヒットするのも分かるし、また洋画不況の昨今の日本で「この監督の新作は観る」って理由で客集められるのってすごい貴重!わたしはわりかし何でもおもしろがるのに、なんでちょっと「うーん…」ってなるかっていうと……ごめんなさい『ダークナイト』信者が怖いんだよ!! 勇気を出して言うわ…わたし『ダークナイト・ライジング』の方が好きなんです!! わたしのこと、頭悪いって思うなら思えーー!さあ殺せ!! あ、でも『インセプション』は超好きですよ?(…って、いつもこの告白の後にフォローのようにこれ言う。本当だし!)あとは、うたまるさんも「無邪気」って言葉使ってたけど、なんかノーラン監督は「天然」って感じするんですよ。すごいいい子ってのは分かるんだけど自分が愛されることを微塵も疑ってないというか、この子めっちゃ愛されて育ったんだな~~って気がして眩しいというか。全然嫌いじゃないけど二人だけで遊びに行くと間が持たんわ…って感じ?

もう偏差値低いって思われてもいい!わたしは娯楽作として楽しみました!実は結構未来なのに明らかに退行してる世界の描写とか好きな感じだし。理解不能なセリフまくしたてるのも「ああこれ全部理解しなくてもいいんだな」って思えるからそれがエアパッキンみたいに随所に挟み込まれて、いい行間の開き方になってるのもよかった。

あとわたしはSF魂があんましないのでかっこいい事は言えないんですが、わたしの思う「SFを描く意義」っていうのは「上を向かせること」かなあ?って。普段の生活のなかでもふとした時に宇宙を意識できたほうがなんか豊かじゃないですか。マンガの「宇宙兄弟」で、弟が月面着陸したときに「空を見上げる人が多くなった」って描写があって、そこがすごい好きなんです。宇宙開発ってそりゃ莫大なお金はかかるし人命が危険にさらされる場合もあるし、もっと大事なことがあるって言われたらそりゃあるけど、宇宙のことなんかどうでもいいやって時代はたぶんすごい暗いはず。『インターステラー』で「テーブルに溜まった砂埃のことばかり気にして下を向いてる…」みたいなセリフがあったと思うんですが、そういう描写を経て主人公が宇宙に旅立って、残された人たちもそれぞれに複雑な気持ちはあってもとりあえずは上を向いてる…って構図にはグッときました。

星に関するフレーズとか歌詞ってなんか目がうるっときます。「見上げてごらん 夜空の星を」とか「天の光はすべて星」とか。「天の~」は有名なSF小説のほうは読んだことないんだけど、アニメの「天元突破グレンラガン」の最終話のタイトルがこれなんです。そういえば『インターステラー』はいろんなアニメに似てるって感じる人も多いと思うけど、わたしは「グレンラガン」の最後の方思い出しました。多元宇宙に捕われて、それぞれがそれぞれの思う大事な人のところに意識を飛ばされて…ってシーンがありまして。最後はまあ気合いで勝つんですけど。わたしにとっての『インターステラー』も「気合いで勝った」って映画でいいかなって思ってます。なんだかんだで好きは好きです!

年賀とコミケまとめ

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2015年賀

新年あけましておめでとうございます!本年も何卒よろしくお願い致します。年賀イラストは羊の角みたいなおだんごヘアのレイア姫を描きました。ポーズはジャバに捕まったときのを。ので、羊がジャバです。

年末はコミケに出てきました!ガンダムの女の子キャラを描いたファンアートのちっさい本を2冊持っていきました。
コミケ

まずはお買い上げくださった方々ほんとうにありがとうございました!ガンダム全般のスペースだったので、やっぱりサークル参加も一般参加も男性が多くて、わたしの本はモビルスーツはないわ色気はないわで正直場違いなのでは?と思ってむちゃくちゃ不安でしたが…なんとか!目標は達成できました。意外と男性に「かわいい」って言って手に取ってもらえて嬉しかったな~あと自慢じゃないけど女性で買ってくださった方、おしゃれで美人さんが多かった!あ、あとカップルも何組かいらしてなんかすごい嬉しかったです!てゆうか全員!嬉しいに決まってます!すごい昔からサイト見て下さってた方、差し入れくださった方…ほんとうにありがとうございました!
そして売り子してくれたみどりちゃん&あべちゃん!フォウ&マニィのコスプレしてくれました!めちゃくちゃかわいかったぁ~!お隣になったガチャMさんは、以前から素晴らしいイラストをネットで拝見させていただいてて、ツイッターでもやり取りさせて頂いてたのでお話できて嬉しかったです!
あ!あとハッパさんのコスプレの方がいらしたんですよ~!これ読まれてないかなぁ!は~写真撮りたかった…「Gレコのコスプレ全然いないんですよ!マスクいると思ったのに!」と憤ってらしたのがほんとハッパさんぽくて、うわぁ~わたしがマスクすればよかった!! って悔やみました。

夏も申し込みます!受かるといいな~今年も映画感想のブログとgレコイラスト描いていきたいと思います。あと4月か5月に高円寺ノラやさんで展示をします!どうぞよろしくお願いします。

ゴーン・ガール

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ゴーン・ガール


毎年同じこと言ってる気がしますが、2014年も豊作の年でありました。特に12月公開のがやばかった!映画好きは頼まれてもないのに毎年マイベスト10を決める生き物ですが、そろそろ絞れてきたって頃に爆弾が来るものなんです。デイヴィッド・フィンチャー監督の新作がある年、というのはそれだけで幸せな年です。しかも前作『ドラゴン・タトゥーの女』はリメイクで、フィンチャーが監督する必要も、そもそもリメイクする必要も大してなかった気がするので待ちに待ったという感じ!その前の『ソーシャル・ネットワーク』は間違いなく代表作であり大傑作なのですが、わたしは更にその前の『ゾディアック』がフィンチャー作品で一番好きなので、犯罪ものという点では更に待ってました感が高まってました。

観終わって最初に思ったのは「こんな笑ったフィンチャー作品初めてだ!w w 」ってこと。2014年は『ニンフォマニアック』vol.1&2で、トリアー監督がまさかの(ブラック)コメディ映画を出しましたが、まさかフィンチャーも!なんといってもエイミーの破天荒ぶりが一番の笑いどころなんですが、双子の妹に弁護士、近所のオバサンからテレビ司会者まで…脇の演技も細かいところまできっちりコメディ演技してたし、あの軽快さはちょっとウディ・アレンっぽくすらあった。原作も読んだんですが文体も軽快でニック・ホーンビィみたいだったから意外も意外で!エイミーの毒づきが最高に笑えます。一番笑ったのが、逃亡先でワイドショー見てるときに入るCMが生理用品と洗剤のCMばかりなのに対して「女がするのは出血と掃除だけなのかよ!?」ってキレてんのが最高だったw w 映画ではクレープ焼くとこが一番笑った。

ロザムンド・パイクのあの人形みたいな顔がほんと効いてます。パイクさんは昔のカトリーヌ・ドヌーヴみたいなクラシカルな顔なので、突如現れた非現実感…とかを表現するにはもってこいの女優さんですね!あと、この人がいるだけでちょっと昔の映画の感じが出るというか。『アウトロー』なんかそれがすっごい効いてたし、意図して配役されてたと思う。『ゴーン・ガール』もなんかちょっと昔の映画っぽいんですよね。友達が『白いドレスの女』思い出したって言ってて、わたしも『ローズ家の戦争』とか『永遠に美しく…』とか連想しました。

あとベン・アフレックがハマり過ぎなんですよね~!原作では文字で「常に人から好かれたくてついニヤける癖がある」って説明されてるけど、映画ではしょっちゅうヘラヘラしてるベンアフの演技が本当に細かい!あとニール・パトリック・ハリスはハマり過ぎで逆にかわいそうというか…NHK教育でやってた「天才少年ドギー・ハウザー」めっちゃ見てた。けどやっぱり絶妙なキャスティングです!双子の妹と弁護士がお似合いじゃないか?とわたしは思ったけど原作では弁護士の嫁が出てきてた。一番恐かったのは「写真シェアおばさん」とミッシー・パイルかな。ミッシー・パイルってすごい作られたような顔してるけど整形なのかな…整形にしてはその…個性的すぎる顔というか。

まとめとして、この映画を「カップルで観ない方がいい!」とか「これ観たら結婚するの怖くなる!」って見出しで紹介してるメディア多いですが…だいじょうぶですから!! こんな女いないから!! いたら逆にすごいよ!! まあ…すごい資産持ってる人に、カナエ・キジマ的な女が近寄ってきたら警戒すればいいけど、エイミーは一種のモンスターですんで。

この映画がなにを示してるのか?っていうと、やっぱり「アメリカ」を描いてるんだと思います。これは既に他の方のブログで読んだんですが、わたしも映画が始まってすぐ気になったのは「なぜ結婚記念日が7月4日ではなく翌日の5日なのか?」ってことでした。その方はそれを「アメリカを追っている」と書いていてなるほどと思いました。古きアメリカを象徴するようなミズーリ出身の夫と、移民の街・ニューヨーク育ちの妻。前半は、無理矢理アメリカ色に染められようとする妻がそこから逃げる話かと思ったけど、後半の妻の反撃の仕方は武力を持たない者を「持っている」と、脅威だと見せかけて周りをだまして攻撃するような…まるで近年のアメリカみたいになってる。この映画がどうしようもなくコメディに見えてしまうのは、最初から最後までみんなが何かを演じてる、ってところです。それはそのままSNSとかのメディア論にも繋がって、そうすると『ソーシャル~』以降のフィンチャー監督がこれを選んだ理由がなんとなく分かる気がする。

2014年わたしベスト10映画

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誰に頼まれてるでもなく毎年決めてしまう映画年間ベスト。今年はすごく好きな映画がたくさんあって、逆に「これがダントツで1番!」っていうのはなかった。けど1本選ぶなら…って考えてみたら、この映画の話をした時がめちゃくちゃ楽しかったし語ってるときのわたしはいい顔をしていたに違いない…と思い出せた、この映画にします!

『イコライザー』

イコライザー

観たあと書いた感想 ※デンゼル・ワシントンが似てないのは承知してるのでスルーしてくださいw あ~ほんとにこれが好きだわ。観る前の期待値がそんなになかったから余計に「観てよかった!! 」って思ったし。「デンゼルが高枝切りばさみでロシアンマフィアをボッコボコ」…ですよ?観たくなったでしょ!?

ここからは順不問。

『LEGOムービー』
LEGOムービー

上半期で一番よかった!同時期に観たこの監督コンビの『21ジャンプストリート』も最高すぎる!! もちろん視覚的に楽しくてギャグも最高な映画なんだけど、志とか格調が一番高かった映画はこれかも。創作をしてる人間としては本当に勇気とかもらえた。

『アンダー・ザ・スキン 種の補食』
アンダー・ザ・スキン 種の補食

観たあと書いた感想 これも危うく見逃すところだったからバルト9の音響で観れてほんとによかったな~!すっごい変な映画だったけど、変な映画だったから頭から離れない。背景の切り取り方がすごくて、なんか変な美術館一周してきた感じ。主人公が物悲しくて、無理とわかっててもしあわせになってほしかったなぁ。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

観たあと書いた感想 全然泣くとこじゃないとこでやたら泣いた。泣くところでも泣いた。すごい好きなんだけどあまりに居心地が良すぎて「これを見続けてたら自分はだめになるんじゃないか?」と思って1位にするのをためらいました。

『ニンフォマニアック vol.1/vol.2』
ニンフォマニアック

観たあと書いた感想 これと『ゴーン・ガール』が去年めちゃくちゃ笑いました。vol.1&2で一気に観るのをおすすめします!

『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
インサイド・ルーウィン・デイビス

観たあと書いた感想 とにかく好きでずっと観ていたい。音楽やってる友達にも観てほしい!あ~猫と暮らしたいなぁ。

『6才のボクが、大人になるまで。』
6才のボクが、大人になるまで。

これはやっぱ選ばざるを得ない!! 他にないもん、こんな映画体験。時間のながれって残酷さもあるけどやっぱり素晴らしい。子供の成長はもちろん、まわりの大人達の成長にも感動した。何才からでも勉強しようと思えばできるんだ、って。けどアメリカの大学の制度いいな…

『ゴーン・ガール』
ゴーン・ガール

こないだ書いたばっかの感想 この夫婦がとても好きです。結局はお似合いなんだよね~

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
ウルフ・オブ・ウォールストリート

観たあと書いた感想 パワー度から選んだら1番じゃないですか?ほんとにちょっとどうかしてる。狂ってて下品な映画は最強。

『her/世界でひとつの彼女』
her 世界にひとつの彼女

観たあと書いた感想 恋愛映画なんだけど超SFだった!いろんな驚きと発見が観終わってからもじわじわきてほんと新鮮でした。

ホビット 決戦のゆくえ

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ホビット 決戦のゆくえ

清書めんどくさいな~鉛筆のラフのままでいっか…と思ったけど塗るの面倒でした。絵って難しいですね。

初日に観たので結構経ってますが…終わりましたね『ホビット』!指輪三部作は繰り返し観ていて、これからもずっと観続けるであろうシリーズなんですが、ホビット三部作はソフトも持ってないし初見以降観てないんです。指輪ファンなら常識ですが、このシリーズはスペシャル・エクステンデッド・エディションを観ないと「観た」とは言えないので、実はまだまだホビット三部作は「観てない」ことになります。だからな~これから好きになれたらいいんだけどな~今のとこ、そんなに…って感想なのです。今にしてみれば1作目が一番好きでした。最初観たときは「のほほんとしてんなぁ~」って思ってちょっと物足りなかったけど、あののほほんこそがホビットらしさだったんですよね。

全部観終わって一番思うのは、ビルボ&ドワーフたちの旅の仲間を全然消化しきれてないって物足りなさです。タイトル『ホビット』なのに…あまりにビルボの出番少なくないですか?ドワーフなんか名前も覚えてないよ。こないだなんか友達と『ホビット』の話してて「オーリン・トーケンシールド……じゃなかった!トーリン・オーケンシールド」って言い間違えた!かつてロケ地巡りのためにニュージーランドにも行ったこのわたしが。あいつの名前も出てこない…前作からいきなり出てきていきなり重要人物になった人間代表の人。あいつに感情移入が全然できなかったので前作の後半以降つまらなかった。あとあの港町の悪い奴…眉毛つながってる奴。あいつも今回、いつまでもしょうもない事してるのがほんと「しつこい!!」ってイライラしちゃって…。そういうのも全部、スペシャル・エクステンデッド・エディションを観れば補完されるんだろうか?指輪三部作もスペシャル・エクステンデッド・エディション観てない友達で、ガラドリエルのことを最後まで指輪狙ってる悪者って思ってた人いたぐらいだし、それぐらい印象が変わるんですよね。そういえば今回、『旅の仲間』以来のガラドリエル様戦闘モードになってましたね。『イコライザー』を観たあとだとラスボスのロシアンマフィアと同じ俳優であるケレボルンの戦闘モードも観たかった。ていうか全然出てきてないけど…今いちばんケレボルンに会いたいよ!すごい濃い俳優なのに指輪シリーズではなんであんなにボンヤリしてるんだろう?

わたしが意外にグッときたのはキーリとタウリエルです。危険を覚悟してるつもりでも、永遠の命を持つエルフにしてみると親しい人と永遠に別れるってことはちょっとした非現実で、けどそれが起きてしまった…みたいな絶望感があって。トーリンとビルボにしても、なんやかやで完全にお互いを仲間だと言い合えた時間は本当に短かったから、想像なんですがビルボは「これから仲良くなれればいいな」ぐらいに思ってたんじゃないかな?と。そういう、次がまたあると思ったら永遠に失ってしまった…みたいなのが本当に悲しかった。

最後に……
昨年末にコミケに参加してきたんですけど、後から手伝いに来てくれた友達がコスプレエリアから戻ってきたときに「『ホビット』のあいつがいた!」って言って。その時もわたしは「えっ、もしかしてオーリン・トーケンシールド!? …じゃない!トーリン・オーケンシールド!?」って言ってしまった。友達に写真もらったのがこれです!
トーリン1

外国人の女性がお一人でトーリンのコスプレされてたそうです!本物すぎる!! 後ろの車が逆にシュールです。
トーリン2

あの建物、どかせられないか?

ジュピター

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ジュピター

ロゴ案1
ロゴ1

ロゴ案2
ロゴ2

どっちになってもDVDスルー。

「チャニング・テイタム」って、とにかく言いたい。一時期、TPO無視して言いまくってました。だって…「チャニング」で「テイタム」って…おもしろすぎるだろ。この名前はアメリカではどうなんだろう?と思ったらジェイミー・フォックスが「チャニング・テイタムのうた」っていうのを作ってるぐらいだから、やっぱり何かしらいじりたくなる名前なんでしょうね。

チャニングのかわいさを例えるなら「うっかり電車に飛び乗ってしまったのら犬」とか「高い木に登って降りられなくなったこねこ」…とかでしょうか。「保護してやらないとこの子は死んでしまう!!」って気にさせられますよね。あんなマッチョなのにね。まあざっくり言って、やっぱり、「バカみたい」なのが魅力ですね。なんかもうボンヤリしすぎなんですよ。よく「モテの秘訣はスキがあること」って言いますけど「これかぁ!!」って膝叩きました。映画秘宝なんか「っぽい」も付けず「バカの顔をしている」って書いてましたから。けどまだ30代なのに半自伝的な映画作られてる人もそうそういないと思うから、やっぱりみんなチャニングが好きなんだと思います。

『ジュピター』は期待通りの大味で楽しい映画でした。すごいスケールでかそうで、結局なにをしたか?って言うと「彼氏ができました」ぐらいの出来事で。けどあの着地の仕方好きです。毎日狭い部屋で、結構な底辺の家族と寝起きして、トイレ掃除して「こんな生活もう嫌」って言ってたのに、そこに帰ってくるという。まさかあの家族があんな出てくると思わなかったし、帰ってからのサプライズプレゼントはちょっと泣きそうになりました、嘘です泣きました。

あとはやっぱり俳優がよかった!なんと言ってもショーン・ビーンが出ててちゃんと強い役!それだけで満足です。強いけど中間管理職で、困ったヤクザの顔。かっこいい…そして話題のエディ・レッドメイン。なにか人をイラッとさせる顔をしてます。SFの悪役なんてめちゃくちゃ似合う!声が小さくて顔色悪くて、『博士と彼女のセオリー』のときの方が元気でした。あとカメオ出演でテリー・ギリアムが出てるのとかびっくりした!観てる時気付かなかったけどギリアムが出てるシーンはめちゃくちゃ『未来世紀ブラジル』っぽかったもんな~

ガンダム Gのレコンギスタ

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Gのレコンギスタ

ツイッターでイラストを上げたり感想を書いたりしてたんですが、先週まで放送されていたガンダムシリーズ最新作「ガンダム Gのレコンギスタ」にすごくハマっていました。最初の「機動戦士ガンダム」の富野由悠季監督で、キャラクターデザインの吉田健一さんはじめ、好きなデザイナー&イラストレーターの方が多数参加されてるので絶対見ようと思ってました。アニメ好きなら知ってる人がほとんどだと思うし、ガノタ(ガンダムオタ)の方が読んだら「これはちょっと違う」という部分もあるけと思いますが、このブログは映画好きの方がよく見てくれてるかなと思うので、映画好きの方に向けてちょっと書いてみようと思います。
富野監督のアニメでわたしがいつも一番おもしろいな楽しいなと思うのは「世界の輪郭が少しずつわかってくる過程」です。有名ですが、1話から専門用語がバンバン出てきます。けどそこで、いちいち理解しようとしなくてもいずれ分かってくるんです。「あの時言ってたのってこれか!」って少しずつ分かってくるのが楽しい。これは「24」以降の海外ドラマの感想でよく聞く感想と似ていて、「LOST」が特にそうじゃないでしょうか。あと極端なはなし、用語とか全部理解しないで流していっても全然いいんです。実際の自分の毎日を考えてみても、すべてを理解して生きていくなんて無理ですから。それでもいいっていう自由度と開放感、あとこれが一番重要だと思うんですが「観客を信じてくれているところ」、これがとても気持ちいいです。もうとにかく最近はなんでも説明しすぎですよ。セリフで心情説明とかほんと、観客を信じてくれてないんだなーとがっかりさせられます。とにかく情報の小出しの仕方とセンスがすばらしいです。情報は膨大にあるのに不思議にすっきりしています。
あととても好きなのが女性キャラクターが多種多様なことです。はっきりいってみんな、ちょっとめんどくさい感じです。昨今のアニメに多い、なんでも言う事きいてくれそうなストレスフリーな女子キャラは皆無です。ふつうだったら10代男子の主人公キャラが尻込みしそうな女性が多い。富野監督の「ターンAガンダム」のなかに、冷凍睡眠を繰り返し長い時間を生きている月の女王というキャラクターが出てくるんですが、富野監督は彼女のことを「100人の男と恋愛してきた女」と言っていて、わたしはそれを読んでもしかしたら富野監督こそ100人の女と恋愛してきたんじゃないかと思いました。そう思うぐらい女性の見方が偏ってないんですよね。けど色気とロマンはすごくある。こういうのを女性が描こうとするとウーマンリブ的なことになってしまって色気がなくなってしまうんじゃないかな。
そして今回のGレコは主題歌で「元気のG」と言っていたように元気なのがほんとうによかったです。元気でいるということがこんなにも大事なんだなとつくづく思いました。情報などが非常に制限されている狭い世界で生きていた主人公が、年上の女性に一目惚れをして尻を追っかけ宇宙に。その後は戦争と、まさかの実家を巡っての「地獄めぐり」。これはちょっと『007/スカイフォール』と似てるかも。辛い展開もたくさんあるGレコでしたが、空はいつも広く青く、宇宙には限りない自由があって、どこまでも遠くを見渡せるような爽快感がありました。こういうところが去年の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の「宇宙ってだけでなんかワクワクする!」って感覚と似てました。『インターステラー』の感想にも書いたと思うんですが、SFの存在意義って人の意識を宇宙へ、上へ向かせることかなと思うのです。人が宇宙のことを考えないような世界はとても暗いと思う。19話で主人公たちが宇宙で船外活動をするシーンを見てわたしは、現世ではもう年齢的に無理だけど来世で人間が普通に宇宙に行ってる世界になってたら絶対行きたい!! と思ったんです。そういうことを思ったのは初めてで、自然にそう思えたことがSFとしてすばらしいなと思いました。
そんな、わたしが大好きなGレコは来週からMXで再放送始まりますよ~。わたしもまた毎週ワクワクしながら観ます。
ガンダム Gのレコンギスタ 公式サイト

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

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バードマン


イニャリトゥです、イニャリトゥ。にちゃにちゃした語感の名前です。『アモーレス・ペロス』は観た当時はおもしろかったと記憶してますがもうあんまし覚えてません。『21グラム』は観たとき普通でやはりその後すぐ忘れ、『バベル』はおもしろくなかった。ので、どっちかというと苦手な監督です。今回のはアカデミー賞獲りましたが賛否両論っぽいですね。たしかにいろいろ鼻につくっちゃ付くし、話は特に大したことないと思います。実際大したこと起きてないんですよね。舞台俳優としての日々はスリリングだけど普通に会社で働いてる人にだってああいう瞬間はあるだろうし、ああいう妄想の暴走もあると思う。劇中のセリフにもあるように、今はみんながみんな何かしら発信をしたがって、毎日誰かの承認を欲してる。わたしがこの映画で好きだなーおもしろいなーと思ったのは何か大きなことが起きなくても、人が人と接したその間には絶対になにかが生まれて、それは良い場合も悪い場合も時としてめちゃくちゃすごい熱量がある ってところです。俳優役の俳優たちの会話や言い争いが火花が見えるようですごく見応えあった。そんなアクの強い人たちのなかで一番居場所がない感じのエマ・ストーンが医師の指示でやってる「トイレットペーパーに棒線をひたすら書く」という行為も誰かがアートだと言えばアートになる…みたいに、どんな人間でもなにかを表現できるし生きてるってだけでそれはもう活動なんだよって、なんかそういう人間讃歌のようなものを感じました。そういうのと、あと笑いも今回は結構あったから以前よりはイニャリトゥへの苦手意識は下がったかも。
あとナオミ・ワッツの起用は『21グラム』からの繋がりかな?って思ったけど『マルホランド・ドライブ』意識してるのかな?劇伴かと思ったら演奏者(ドラマー)がいる…のか?主人公だけに聴こえてるのか?ってところが『マルホランド~』のクラブ・シレンシオ思い出した。

セッション

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セッション


なんかいま、この映画の評論バトルがえらいことになってるみたいですがわたしはなにも読んでません…

わたしのはただの感想なんですが、『セッション』めちゃくちゃおもしろかったです!今のとこ、今年のベスト3はこれと『フォックスキャッチャー』と『百円の恋』で、3本ともジャンルは「けんか映画」って思ってます。わたしがこの映画おもしろいなーって思うのは主人公二人が二人ともクズなところです。観る前はなんだかんだあってもフレッチャー、どうせいい先生なんでしょ?って思ってたし、生徒のほうは観客みんなが感情移入できるような努力家でいい子なんだと疑ってませんでした。フレッチャーのほうは途中までなかなか真意がわからないようになってますが、この生徒のほう…わりとすぐに「こいつ人としてダメだな!!」ってわかる。他の生徒が理不尽に怒られた時、自分がフレッチャーにおだてられた時、「ニヤ…」って口角が上がるの、うわ~なんだこいつすごい腹立つな!! って。学校の友達ゼロで、いつもお父さんと行動してて。あの、事故った直後に演奏したときスティック落とすシーン、すぐ後ろに控えの生徒がいるのに誰も拾ってくれないんですよね。いい演奏ができることと友達いるいないは関係ないってあの生徒は思ってて、自分にはコミュニケーション能力もないし別にいいよって、ずっとドラム以外の努力することをさぼってきた結果があれで。彼女とのエピソードも最初から最後まで自分のことしか大事にしてない。最後のほうで久々に別れた彼女に電話したらもう新しい彼氏がいた…ってところは悪いけどもう「ざまぁ!!」って思いました。

そしてフレッチャー先生。この人の教育に対する熱意は本物だし、生徒に成長してほしいって気持ちも本物。けどそれはフレッチャーの中だけでの本物で、人に伝わってないんなら実際は本物じゃないし、この人には才能がない。やっぱりこの人も自分のなかに自分しかいない人なんですね。生徒のほうはまだ二十歳そこそこだしこれから努力すれば巻き返せると思う。けどフレッチャーはこんだけ長い時間を教育に費やして「卒業した生徒が成功する」っていう夢を果たせてないのなら、なんでやり方が間違ってるってどこかで思わなかったのか?この人もずっといろんな事をさぼってきた人なんだと思います。それにしてもクライマックス手前のあの「復讐」、ほんと陰湿だなぁ!けどあの生徒もあの状況でよくホイホイとバンドに入るよな…ってほんとムカつくし、どっちもどっち過ぎて、もう観てるこっちも頭パーンってなって「フレッチャー、やりやがった!!!」って思って笑いました。

最初に「けんか映画」って書きましたが、この映画はずっとけんかから逃げてきた人間と、絶対安全な場所から一方的に怒鳴るだけしかしてこなかった人間とが初めてけんかをする映画なのかなって思う。ので、最後にあんな大げんかできたんだからハッピーエンドだと思う。なによりわたしが一番うれしかったのは、最後のあの演奏でドラムのハイハットが叩き過ぎで下がったときにフレッチャーが反射的に直してくれたとこ。ライブとかセッションで割とよくあるんですが、スタッフはだいたい後ろのほうに居るので、ああいうふうにとっさに直してくれるのは絶対前のほうで聴いてるお客さん、しかも自分も演奏をしてる人なんですよね。あの一瞬が、あの映画のなかで唯一ある「人のための行動」じゃないでしょうか?下手したらフレッチャーの人生初かも知れない。先に書いた「落としたスティックをだれも拾ってくれなかった」って描写があったから余計にわたしはめちゃくちゃ嬉しくて。だからこの二人のことがすごい嫌いだけど(いやもう一周して好きだけど)あそこは「おまえらよかったな!!!!」って思いました。

あの後どうなったんでしょうね?頼むから他のバンドメンバーには謝ってほしいし、二人の支払いで打ち上げやるべきだと思う。で、みんなが飲み放題してる2時間じゅう、あいつらは店の裏で気が済むまでどつき合ったほうがいい。けど友情が芽生えることはないでしょうね。

チャッピー

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チャッピー


チャッピーの育ての親となるヨーランディとニンジャって、リアルでも夫婦のラップグループなんですね!! 全然知らなくて、ニンジャさんが登場するなり「I'm Ninja!!!」って曲流れたからこんなキャラソンわざわざ作ったの?ってびっくりしました。「ダイ・アントワード」で画像検索したら劇中の衣装も普段着てるやつで、最後のほうでニンジャさんが履いてた「テンション」ってカタカナ入ったスウェットパンツも「なんで?」って思ったらこれも自前でした。『第9地区』も主演がやはり「誰?」って感じの、ふっつーのおっさんだったのがよかったから、この二人を知らないで観たのはラッキーでした。『第9地区』はすごい好きなんです!『エリジウム』は見逃してそのままでした。マット・デイモンがすごい雑な手術をされる映画…と予告で記憶してますが。

わたしはニンジャさんに最初から最後まで感情移入しまくってて、前半みんながチャッピー育成に夢中になって「かわいいかわいい」言うてる間ずっとイライラしてました。だって今そんな事してる場合じゃないんですよ。ニンジャさんはチンピラのボスから大金返済を迫られてて大変なんですよ。その大金を用意するためにチャッピーさらってきて強盗させるために銃の撃ち方とか教えようとしたらみんな「かわいそう」「まだ子供」って言うんです…ニンジャさん、そんな悪いことしてるかなぁ?大金が用意できなかったら全員殺されるんです。そうならないようにニンジャさんはがんばってるのに…もう一回言うけどニンジャさんは本当にがんばってた!!

そしてもう一人孤立しているのはヒュー・ジャックマンです。ヒュー・ジャックマンはチャッピーと同型の警官ロボットを開発してる会社でずーーーっと自分のロボットをプレゼンしては不採用になってて、正直会社での立場ゼロです。いつも善人役でたぶん本人もめちゃくちゃいい人だと思うヒュー・ジャックマンが言葉遣いも悪いめっちゃ嫌な奴で新鮮でした。ヒューさんがチャッピーを追ってギャング夫婦のアジトを偵察してるシーンで双眼鏡使ってるところとかなんか笑えました。双眼鏡で偵察って…絵的にマンガすぎる。そんなヒュー作のロボットは前半チラチラと出てきますが、会社内に置かれてるときはよくわからなかったけど、いざ実戦という事で街に出たら…アホみたいにでかいんですよ。物騒な武器もこれでもかってぐらい搭載されてて…あんた、これはそら不採用になるわ…って思いました。めっちゃ大雑把にガンダムに例えるなら、ハロの開発会社で家庭用のロボット作るために雇われてるのにモビルアーマー作ってきやがった!みたいな感じです。

わたしが『チャッピー』で学んだのは「依頼された仕事の内容はちゃんと把握して仕事しなければいけない」ってことです。チャッピーを得てそもそもの目的を忘れてしまったニンジャさん以外のギャングしかり、警官ロボットを作るという依頼内容に沿ってない開発を続けるヒュー・ジャックマンしかり。

映画全体では4分の3ぐらいまでいまいちだったんですが、最後がほんと狂ってて「なぜそっちに行った…??」って感じでおもしろかった!今からカルト映画の匂いがぷんぷんするので万人向けじゃないけど好きな人は好きだと思います。あと最近のシガニー・ウィーバーが出てる映画はやっぱりおかしい、という事を確信しました。
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